見た目に一目惚れして、つい手に取ってしまったのがこの「Rollei35 SE(ローライ35SE)」。
金属外装の質感と、どこか工業製品的な無骨さが魅力の一台です。
「SEって廉価版じゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は黒ボディにLED露出計を搭載した“最終形”ともいえるモデル。
しかも状態のいい中古が比較的リーズナブルに手に入るという点も、選んだ理由のひとつでした。
今回の記事では、そんなRollei35 SEの外観や使い方、実際に撮影した作例まで詳しく紹介していきます。
この記事の目次
『Rollei35 SE』について
本気で外観に惚れて買ったので、このカメラに対する知識ってのは本当に乏しく、買った後に勉強をしました。
Rolleiといえばドイツのカメラメーカーで、ローライフレックスという二眼カメラがかなり有名です。
SNSでもこちらの方をよく見かけます。
35mmのコンパクトカメラのほうは購入を決める日まで全然知らなくて…。ですが、好みによるとは思いますが、僕は二眼よりもこちらのカメラの方が断然魅力的でした。
ちなみに今回購入した SEのタイプは後継品でシンガポール製なんですよね。
ドイツ製の方が使いにくいという方もいれば、シンガポール製なんてRolleiじゃないという方もいるみたい。
一概にどちらが良いとは言えないのかもしれません。
僕は後追いで無知な人間なのでどちらでも構いません。昔のカメラをこんな良い状態で使えることが嬉しいです。
外観レビュー

中古品なので、上部の黒い部分が剥がれてきて真鍮が見えている箇所もありますがこれも味があって良い。
元祖Rollei35は1967年に作られており、SEは1980年に作られました。まだ36歳ですね。それほど古いカメラでもありません。
それがよくわかることを先に紹介しちゃいますが、このカメラの露出系はLEDで表示されるんです。(前の型は針で露出を計測)


緑が点灯すると適正露出。(シャッター半押しで露出チェック)
露出計が壊れていることもあるので、スマホの露出計アプリで計測してみてください。僕はデジタルカメラで同条件で調べてみたりもしました。
LEDが使われていることから、それなりに新しいカメラだということがわかります。ついでなので、電池についても書いておきます。

右手にある銀色のポッチを右にスライドさせると電池ボックスが現れます。


電池は当時使っていたものは使えませんので、変換アダプターを使う必要があります。アマゾン、楽天にはLR44の変換アダプターしかありませんでしたので、ヨドバシでLR43の変換アダプターを購入して、LR43を4つ入れて使ってください。(AmazonやYahooにもありました!)
LR43は100円均一でも買えますが、一応こんなやつ。100均でしたらふたつ入りだったのでこちらの方が若干安いです。
特徴的な操作系と使い方のポイント

- 絞りとISO設定はレンズ右側のダイヤルで調整
- シャッタースピードとフィルムタイプ設定は左側に配置
- ピント合わせは距離目測式(レンズの距離指標で合わせる)
構えた状態で右側が絞り(F値)の設定と

ISOの設定ができます。
逆側は

シャッタースピードとホワイトバランスですかね?カラーって書いてあるのでそうだと思いますが、ここに触れている方はいませんでした。
(追記:なんのフィルムを入れているか忘れないように、カラーかモノクロか設定しておくようです)
沈胴式レンズについて

レンズは沈胴式なので、通常は中にしまった状態で、上の写真のようにレンズを出していないとシャッターを切ることができません。この辺がすごく面白く最初は使い方がわかりませんでした。
ちょっとコツが必要なので簡単にまとめます。

レンズを出す時は左に少し左に回して固定する。(構えている状態なら左に回す)

レンズをしまう時は
まずフィルムを巻き上げてからレンズ横のポッチを下げながらレンズを戻し、レンズを出した時と逆方向に回す。(写真の状態だと左に回す)
簡単なのですが、知らないと全くわかりませんでした。
ローライ35は目測式カメラ

レンズのところに「0.9 1 1.2」と書いてありますが、これは距離のことです。
目測で距離を測るタイプのカメラなので、自分と被写体の距離を測って(目測でも実寸測ってでも)ピントリングを合わせてから撮影をします。
フィルムの出し入れ
まだ使い慣れていないので、この変は下手なことを書けませんので写真で流します。


ポッチをスライドさせて

開けます。

フィルムはこんな感じで入れます。

フィルムを出す時は写真左上のRというレバーを上にあげて

本体裏側のレバーをグリグリ回します。
と、こんな感じなのですが、詳細は下の説明書を読むと確実です。
Rollei35 SEの作例
SUPERIA X-TRA400



Lomography Color Negative 100



NEOPAN100 ACROS



それぞれのフィルムでも違いますし、現像所によっても違った良さがあります。
Rollei35を使ってみた感想
フィルムカメラとしては機能も充実しており、マニュアル操作ながらLED露出計が心強い。
- レンズが沈胴式で慣れが必要
- 目測式なのでピント合わせの勘も大事
といったクラシカルな操作感には注意が必要です。
でもこの“ひと手間”が楽しく、どんどん使いたくなる。
デジタルにはない手応えが詰まっていて、撮ること自体が本当に楽しいカメラです。
フィルムカメラは前回ご紹介した「KONICA C35」と「写ルンです」しか使ったことがありませんが、Rollei35はこのふたつよりも撮影までの工程が少し多く、ミスを連発してしまっています。
「適正露出になった段階でシャッターを切って距離があっていない」
「ファインダーとレンズが連動していないので、レンズカバーがついたままでも気づいていない」
などの凡ミスが多いです。
この煩わしさもなんだか楽しくて、フィルムで撮ることが増えてきています。
撮る楽しさはデジタルもフィルムもどちらも同じくらいですが、新鮮さがあるのでこれからさらにフィルムカメラにハマりそう。
いろいろ書きましたが、古いカメラなので上でも紹介したRollei35の説明書を読むと確実なのは間違いありません。
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