コンデジでも撮れるけど、やっぱりフィルムカメラでしか出せない空気感ってあるんですよね。
ぼくがこの『BiGmini F(ビッグミニF)』を手に入れたのは、ナチュラクラシカを手放してからしばらく経った頃。
「ナチュラはもう一度欲しい」と思いながらも、中古価格の高騰にびっくり。
最近は6〜9万円で出品されていることもあって、正直なところそこまで出すならContax T2を狙うかも…という気持ちでした。
そんなとき、ヤフオクを見ていてたまたま見つけたのがこのKonica BiGmini F。軽くてシンプル、だけど写りも◎
これは久々に「当たり」を引いたかもしれません。
旅カメラ『Konica BiGmini F(ビッグミニF)』を紹介します。
この記事の目次
Konica BiGmini F(コニカ ビッグミニF)の基本情報と選んだ理由』

1997年発売のBiGmini Fは、コニカのコンパクトフィルムカメラ「ビッグミニ」シリーズの最終モデル。
シリーズの中でも、この「F」だけがF2.8の明るいレンズを搭載しており、コンパクトさ・写り・デザインすべてがバランス良くまとまったモデルです。
- 名刺サイズで180gと軽量
- F2.8の明るい単焦点レンズ
- シンプルで高級感のあるデザイン
- AUTO DATE機能(日付入り撮影)
- CR123A電池で動作(入手しやすい)
特に「F2.8のレンズ」と「薄くて旅カメラにぴったり」な点が決め手でした。
F2.8の明るいレンズ(ビッグミニFを選んだ理由)

ビッグミニ Fを選んだ理由はレンズがF2.8だから。ほかより価格は若干高くなるし、中古でも出品数は全然少ないんですが、とにかくFが欲しかった。
F以外は開放F値がF3.5です。現在も手に入りやすいのはビッグミニ (BM-310ZP)などですが、ビッグミニFを根気よく探す価値は十分にあります。


単焦点なのでズームはできませんが問題ありません。
ひとつ問題なのはレンズをしまった状態でも、レンズ部分にカバーがないこと。
これだけは面倒ですが、レンズがむき出しになってしまうので、付属の革ケースに入れて持ち歩こうと思います。ポケットの中に忍ばせるときは仕方ない!
ここまで紹介したのは僕が気に入っているポイントですが、次は便利なポイントをピックアップ。“あってもなくても良いけどあると良いよね”ってなやつ。
ポケットに入る旅向きサイズ。抜群の軽さ(180g)


重量はわずか180g。
男性の手にスッポリと収まりそうなくらいのサイズ感がとてもお気に入り。名刺くらいですかね。
(構えたときの)右手側にラバーは付いていますが、グリップ力はほぼありません。笑
でもコンパクトなので落とす心配もないと思います。
僕はこの日無理やりネックストラップを付けていましたが、ハンドストラップがちょうど良いと思います。
邪魔だったので途中でストラップを外してカメラをポケットにしまいました。
ポケットに入るサイズ感は、旅行にも持っていきやすいので最高です!
高級感あるデザインと絶妙なカラーリング

個人的に、BiGmini Fのデザインはシリーズの中でも一番好みでした。
以前使っていたナチュラクラシカも好きでしたが、BiGmini Fのほうがほんの少しだけ高級感がある気がします。

色も黒っぽくてシック、カバンの中で悪目立ちしないのもポイント高いです。
撮影日が残るAUTO DATE機能(日付を入れれる)

日付を設定していれば、写真の右下に撮影日を入れることができます。先に日付設定をしないと1997年になってた気がします。(時代を感じる…)
この機能は良し悪しもありますが、個人的にはめっちゃ良いと思ってます。
下の写真はナチュラクラシカで撮った写真ですが…参考までに

これで友達の結婚式の日も忘れません。思い出重視。(Date機能は2019年まで)
ビッグミニの便利な機能
昔のカメラもすごく工夫されているんです。
フィルムの送りは自動

フィルムセットの仕方は自動なのでとても簡単です。自動で巻き上げてくれるので誰でもできます。
ざっくり書くと、
- フィルムを少し出してフィルム室にセット(右端くらいまで伸ばしておく)
- 裏蓋を閉める
- 電源を切ったままシャッターを切ると自動で巻き上げ
- フィルムをすべて撮り終わると自動巻き戻し
自動で巻き上げてくれるのは本当に便利です。1997年製のカメラなんで、結構新しいですもんね。過去だけど未来です。
フィルムの確認は小窓で確認

左に小窓があるのがわかりますか?めっちゃ雑な写真…というか、写真を見てたら発見しました。笑
この写真でいえば、Portra400 36と書いていますね。モノクロを入れたか、ISOはいくらか。このへんがわからなくなるときもあるので、小窓は便利です。
露出が適正ではないとき
たとえば、ISO100のフィルム(おもに昼によく使うフィルム)を入れて夜スナップを撮る。極端なたとえですが…。
そんなときはファインダーの横のランプがふたつ点灯します。(緑と赤)

赤ランプがつくと露出が合ってないよ!ってことなんですよね。で、どうなるかというと……自動でフラッシュが点灯します!!
コンパクトカメラのフラッシュ撮影は結構エモい感じになるので、良いっちゃ良いんですが、意図してないフラッシュ撮影は結構うざかったりしますよね。だから適正露出を意識したい。

明るいところで撮影すれば緑のランプだけ点灯するのでこれで適正露出です。ただし、これが逆光だと多分顔は暗くなるんです。
そんなときは

ボタン右側のモード切り替えで、露出を変更できます。
- -1.5
- ±0
- -1.5
なぜ±0があるのかというと、これを選択しておけば発光禁止(フラッシュが点灯しない)になるんです。かなり考えられてますね!
撮影モードも何種類かある
すべて把握しているわけではないですが、
- 遠景モード
- 赤目制限モード
- セルフタイマー
こんな感じです。
遠景モードは遠くの風景とガラスの写り込み防止も兼ねています!ナチュラも一緒だけどすごい!
ビッグミニを買ってよかったこと
薄い

繰り返しますがコンパクトは正義。
ファインダーが綺麗


旅館の椅子もくっきりです!鏡に映ったマグカップまではっきりと映ってるのですごいなって思いました。
デジタルカメラのX-E1よりもファインダーは綺麗ですね。
水銀電池じゃない

昔のフィルムカメラを使うと結構お金がかかるのが電池。
昔は水銀電池を使っていたので、現代の豆電池だけでは使えない場合が多いんです。だからそこそこ高額なアダプターを買う必要があります。
自作できる人は良いんですが…僕はできないから…。
ビッグミニはその点さすが最近のカメラです。水銀はもちろん使っていないので、CR123Aという今でも普通に売られている電池で動きます。
1個当たり300円前後なのでかなり優しい。
作例:BiGmini Fで撮った写真たち















BiGmini Fを使ってみて感じたこと

- とにかく薄い。ポケットに入る正義。
- ファインダーが意外とクリアで見やすい。
- 水銀電池じゃないから運用コストも低い。
特に電池については地味に重要で、昔のフィルムカメラだと水銀電池専用だったりして使うのが面倒だったりします。
BiGmini Fは現行のCR123A電池(300円前後)で動くので、買ってすぐ使える安心感があります。
まとめ|フィルムカメラ初心者〜旅好きまでおすすめできる1台
所有欲はかなり満たされ、他のシリーズも欲しくなってしまう魅力的なカメラです。
「軽くて、気軽に持ち出せて、写りも満足できるカメラが欲しい」——そんな人にはBiGmini Fはぴったりだと思います。
もちろん欠点もあります(レンズにカバーがない・入手しづらいなど)が、それ以上に持ち歩きたくなる魅力があるカメラです。
今では価格も上がっていて気軽に手に入るものではありませんが、「良い出会い」があればぜひ使ってみてほしいです。
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