昔、父から譲り受けた何台かのフィルムカメラ。その中のひとつに、Canon AE-1 PROGRAMがありました。
最初は「古いし、動くかどうかもわからない」くらいの存在。でも改めて触れてみると、その機能と使い心地に驚かされることに。
今回はそんなCanon AE-1 PROGRAMの魅力を、実際に使って感じたことを交えて紹介していきます。
この記事の目次
Canon AE-1 PROGRAMってどんなカメラ?

1981年に発売されたCanon AE-1 PROGRAMは、世界的にヒットしたAE-1の後継機。
AE-1はマニュアル操作に加え、シャッター優先AEを備えていましたが、PROGRAMではさらに「プログラムAE(自動露出)」が搭載され、
「より簡単に、でも本格的に撮れる」カメラとして多くの人に親しまれてきました。
特徴と背景
- 世界的ヒットのAE-1の後継機
- A-1という上位機種よりも気軽に手に入る
- 生産の自動化によりコストダウンが可能に
- 完全機械式ではないため現代では人気はやや控えめ
それゆえ、フィルムカメラブームの今でも比較的安く、状態の良い個体が見つけやすいという魅力があります。
AE-1 PROGRAMの機能と使い心地

初めてさわったとき、ぼくの感想は「なにこの高機能カメラ…!」でした。
古いフィルム機に慣れていたせいか、AE-1 PROGRAMの近代的な操作感に驚かされたんです。
主な機能
- プログラムAE(カメラが自動で最適な露出を設定)
- シャッター優先AE(SSを固定して絞りを自動調整)
- マニュアル撮影も対応
- ファインダー内にLED表示の露出計
- セルフタイマー(電子音付き)
- シャッタースピード:Bulb、2〜1/1000秒
- 電池がないと動作しない
実際に使ってみて感じたこと
- 自動露出はとにかく便利!
- ただしプログラムAEではSS(シャッタースピード)が表示されない点がやや不便
- シャッター優先で使えばブレ対策にも便利
- 1/1000秒まで切れるので明るい屋外でも安心
「めんどくさいことを、めんどくさがらずに楽しむ」のがフィルムの醍醐味なら、こういう“できるやつ”はむしろ頼もしい存在です。
外観・保存状態・レンズについて
ボディデザイン

Canon AE-1 PROGRAMは見た目も秀逸。
クラシカルな雰囲気と、やさしい印象のフォントが特徴的です。全体的にシンプルで、どこか温かみのあるデザイン。

背面も非常にシンプル。余計な表示がないぶん、構造が理解しやすく、フィルムの装填もしやすい印象でした。
劣化や不具合について
- ファインダー内にカビらしき曇りあり → ピント合わせがやや困難
- モルトは劣化の兆しあり → 張り替え検討中
でも、「使えなくても仕方ないから触ってみよう」という気持ちになれたのは、自分の中で大きな一歩でした。
レンズ:FD 50mm F1.4

譲ってもらった個体には、FD 50mm F1.4がついていました。
F1.8と比べると少し高価で、いわゆる「撒き餌レンズ」のルーツともいえる一本です。
FDマウントのレンズは、メルカリやヤフオクで3,000〜5,000円ほどで手に入ります。
実際の描写サンプル




まとめ|今だからこそ試してみたい1台
Canon AE-1 PROGRAMは、派手なスペックこそないものの、必要な機能をしっかり備えた優秀なカメラ。
“使いやすいのにお手頃”という絶妙なバランスも、今だからこそ見直されるべき価値だと思います。
気になる方は、ヤフオクやメルカリで探してみると、意外と状態の良い個体が見つかるかもしれません。
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